25.8.10

十畳 ≠ Five TSUBO

インドの会社で働くのは結構楽しい。

残念ながら、タミル人のオネェチャン達は揃いも揃ってブーチャンばっかり。その中で俺はまるでアヒルの群れに放たれた白鳥、肉食系オンナに囲まれた草食系男子。白鳥である俺に向けられる視線が非常にシャープ・・・でも、これは仕方ない。事実、30人もいるフロアに外人が俺一人だから。

バイトを始めて1週間。

日本について全く知らないタミル人に日本語の賃貸契約書を100%理解させるのは無理だと思う。だって、翻訳して説明する俺が理解してねぇんだもんwww

よく考えたら、英語から日本語、その反対の日本語から英語に文字どおり訳していくのは誰でも出来る。適当に翻訳したい文章をコピペすれば、勝手にインターネットが大体のアウトラインを示してくれる。そこで、俺に求められてるのは魔法のインターネットですら答えられないポイントをタミル人に理解させること。要するにバリバリの法律用語を頭の悪いチビッコに説明することが出来たら一人前。

だから、それが無理なんだよwww
そもそも俺の頭が低スペック・・・orz


例えば、

建て床面積などの表示には坪が使われて、英語ではもちろんTSUBOにするわけにはいかないので㎡に変換する。タミル人は当然坪の単位を知らないの俺に聞く・・・

「坪って何?」
「日本独自の尺度ね。一坪は3.3㎡になる」
「坪って何?」
「だから3.3㎡って言ってんだろ(アヒルめ・・・)」
「なぜ日本人は㎡を使わないの?」
「昔の日本人に聞け。現代っ子はそういうの知らない」
「3.3㎡って中途半端ね」
「2畳分だからね」
「畳って何?」
「昔の日本人に聞け。マットレスみたいなもんだろ」
「なんで1畳が1坪じゃないの?」
「昔の日本人に・・・(無限ループ)」


・・・日本人だって日本の事はよく分かってない。


もう1個。

「敷金って?」
「ちゃんと書いてんだろ、Depositだよ」
「じゃあ礼金は?」
「だからKey Moneyって書いてんだろ?」
「Key Moneyって何?」
「それはググれ・・・英語だろ?俺は知らないけど」
「知らないのに訳したの?」
「・・・(Fuck you)」

その後、Deposit(敷金)を払ってるのに礼金を払う意味が分からないと言われ、そう言えばなんででしょう?礼金支払い後に契約出来なくなったら、礼金も返す。返すなら、それはDeposit・・・英語だと一緒。

そもそも礼金ってお礼かどうかすら不明。
もし本当にお礼の金で礼金だったら気前が良すぎるぞ、日本人!!


ビエー ヽ(`Д´)ノ


知ってるようで知らない言葉が多いね。
改めて聞かれると訳分かんなくなる。


VATと消費税(Consumption Tax)の違いについてはこれから勉強します。



・・・どうせ一緒だろwww


19.8.10

チェンナイでバイト


今日からバイトを始めた。


THE 翻訳


インドとアメリカのジョイントベンチャーで設立された信託会社(●●Trust Infotech)
アウトソース先のチェンナイ支店で賃貸契約書の翻訳をするのが俺の仕事。英→日、日→英と文書を作っていく。

会社が日本語ネイティブでパソコンの使用に問題ない人間を探してるところ、先日友達を介して俺にオファーが届いた。オフィスでの面接と俺の日本語能力をテストされて晴れて採用。

(まさか、インド人に日本語をテストされるとは思わなかった・・・爆)

でも、今日から作業を開始して分かったのは、俺の日本語能力が非常に低いこと。今まで翻訳も通訳もやってきたけど、求められたのは情報伝達能力だけだった。

要するに伝わればよかった。

これまでフィーリングでやってきたけど、やっと俺の日本語能力は最低だと認識した。SNEICやってて、最初はまず日本語が出てこなくて苦労したけど、最近は自分なりの型も出来つつあってずいぶん楽になった。だからこそ、改めてはっきりしたのは、俺には型通りの文書に使う語彙力が著しく欠けている。仕事しながら、訳分かんなさすぎて笑いそうになったよwww 賃借人と賃貸人はどっちがどっちで、どっちがどっちなのか考え込むくらい微妙 ハッハッハ

それで今日はワードで文書を作る前の日本語の意味から調べてるうちに終わっちゃったorz

とりあえず、金曜までに一つの文書を上げなきゃならんのでね、
クビにならないように頑張りますヽ(・∀・)ノ


ちなみに俺の時給、インドではかなりの1時間300ルピー(600円)
この時給なら家賃分くらい軽く稼げて、遊ぶ金が出来る。
それにオフィスはインドにはあるまじきハイパーウルトラモダン・・・
設備とオフィスの概観はヒルズと偽っても信じるレベルなんだ。
1年くらいチェンナイにいるけど、最上級レベルのオフィスがチェンナイにあるとは知らなかった。

オフィスにはアメリカ人の他に、もちろんインド人のOLサンもたくさん。
サリー着て、チャイ飲みながらバリッと働いていらっしゃいます。
日本人のOLとは顔レベルが違う上に、高い金もらってメイクもしっかり。

日本に一時帰国した時、ある人から言われたのが、
「カンチの台詞は完璧なのに、なんでチェンナイラブストーリーのネタ持って帰ってこないんだよ?」

これで舞台は整った。
次、帰るときはご期待にお応えいたします。
成田からまっすぐ麹町に向ってやる。



まずは電話の掛け方を復習しなくちゃ!!

(リカが居るか未だ不明Σ(゚Д゚))


12.8.10

北千住も東京

「オイ、SHIN!!切れるなよ!!切れんじゃねぇぞ!!」
「切れてないっすよ、いや、切れてない・・・」

俺は小力か?

( ゚∀゚)

てか、やっぱり古いね・・・
インドでも口にするだけで恥を感じるよ 爆


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ライブラリーでの話。
俺の周りにはディフェンス・スタディーズの面々。

そこへファーストイヤーの奴が俺らの会話に割って入ってきた。


「お前、日本人だろ?俺は日本に行ったことがあるんだ」
「へぇ、すげぇじゃん。どこ行ったんだよ?」
「東京、大阪、那覇だ」
「へぇ」


こっちもいろいろと忙しい。
あんまり得たいの知れない男に関わってる暇はないんだ。

それでも向こうは意に介さない。


「2008年まで日本人女子と付き合っていたんだ。彼女が旅行でインドに来たときに俺と出会って、すぐにうちに遊びに来た。その時を含めて3回彼女はインドに来て、俺と一緒にインド中を旅行したんだ」


会ったこともない日本人ビッチの話をされても困る。別に何の感情もない・・・。


「東京には2回行ったことがあるんだ。国会議事堂とか電車に乗って見に行ったんだ。てか、東京は全部見たな」
「彼女がオキナワに住んでたから、那覇にも行ったんだ」


ビッチのことは聞いてない。お前の過去はもっと聞いてない。


「SHIN、お前は今度いつ日本に帰るんだ?」
「来年、マスターが終わったら帰る」
東京に帰るのか?」
「そうだよ、東京


「もし東京に行くなら、俺が東京を案内してやろうか?」



・・・みなさん、最後の台詞は俺が言ったんじゃない。いいですか?俺が言ったんじゃないだ(((((゚ω゚;)


俺は東京人、相手はインド人
俺は東京に20年以上、相手は2週間

俺もナメられたもんです。
日本人、それも東京人なのにインド人に新宿の場所を教えられてしまった・・・
新宿にはJRと地下鉄ってのが走ってるんですってよwww

俺の場合、切れるどころか笑ったね。
こういう場合にどういうリアクションをするのが正解なのか本当に分からなかった。
だって、向こうはボケてんじゃなくて、マジだったから。
本気で東京がどんな場所か見せて回りたかったらしい。


ブチッ


・・・切れてないよ。

切れたのは俺の周りのディフェンススタディーズwww


「てめぇ、これ以上とぼけたことぬかすならただじゃおかねぇぞ!!」

最初に噛み付いたのはASH、それに続いたのはVasu

「こいつが誰か知ってんのか?日本人みたいなインド人じゃねぇぞ!!本物の日本人だぞ」

はっと我に返った連中は俺を見て、

「SHIN、切れんなよ。こいつはただのバカだ」
「お前より東京を知ってる奴はこの大学にはいない」


・・・スケールの大きな話をしてるみたいだけど、なんか間抜けだwww


俺が切れる前に、インド人が切れた。
この状況が間違いなくカオス。
まるで花火大会の日の日比谷線


東京が世界に誇る不思議ダンジョン
新宿の地下に連れて行って、逃げてやろう。
きっと奴は一生日の光を見ることなく死んでいく。
インド人からすると新宿のレベルはそんな感じ。


最後、東京の案内を頼んだら、彼は快諾してくれました。

「任せろ!!俺の携帯を教えてやる。なんかあったら電話してくれ」



この世に俺が知ってる東京とは違うTOKYOが存在してるなら教えて 笑

そこには北千住ってあるの???


8.8.10

日本人、スリランカを語る(予定)

金曜日、いつものように授業が始まる時間に大学のバス停に到着した。バス停からいくらがんばっても、瞬間移動でもしない限り、どうせ授業には間に合わない。てか、もう始まってるし、ヤードラットはもっと遠い。

朝学校に来ると、早かろうが遅かろうがどりあえず大学の一歩手前で、カッパして一服することにしている。去年からずっとやってる。もう何も言わなくても、ジンジャーフレーバーのお茶とタバコが一本差し出される。体に染み付いた習慣はそう簡単に止められない。それはどんなに遅刻したとしても変わらない。

・・・その結果、俺は大変なものを背負い込んだ。 

カッパした後、学部に行ったら、すでに授業は始まってた。でも、金曜の担当はSirウッタムだ。俺との関係は頗る良好にして、5分10分の遅刻では問題にならない。何か言われれば、その日は広島に原爆が投下された日。このネタを振ってあげれば、何事もなかったようにディスカッションが始まるに違いない。それに今期はCR(Conflict Resolution:紛争解決)なので、キャッチアップするよりもずっと先にいる。余裕ぶっこいた。

そう思ってたら、HOD(学部長)に見つかった。
バッチリ見られた、俺がすでに始まってる授業に割り込んで行くのを。



おおおおおおおおおおい!! ヽ(`Д´)ノ

こらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 凸(゚Д゚#)

SHINNNNNNNNNNNNN!! ( `_ゝ´)



びえー すげぇ勢いで怒ってるorz
また俺だけ見つかった。

サイテー

すぐに学部長の部屋に呼ばれて説教。


「今、何時だと思ってるんだ?(11時過ぎです)わたしに見つかったのはこれで何回目だ?(たぶん5回目くらい)いいか、次また遅れてきたら、わたしはお前を殺す(またまたご冗談www)この顔で冗談を言うと思ってるのか?(びえー)お前の命はわたしが握っている。次遅れたら、お前を日本に返す。今までのお前はどこに行った?(ふぇ?)わたしの知ってる日本人はみな時間に正確でハードワークだ。お前はそのSincere Workを期待された日本人じゃないのか?(これまで誰も俺のこと日本人と思ってなかったじゃん・・・学部の外国人枠の数に俺をカウントしなかったのはあなた、HOD)罰として授業をやりなさい。トピックは自分で決めて構わない。お前のために場所と時間を取ってやる。それに外部からも人を集めて盛大にやってやろう★」


ちなみにSincere Workという言葉は南アジアの人間は好きでよく使う。
本当にみんな言う。


ということで、罰ゲームです。
わたくし、インド人相手に授業します。
セミナーじゃなくて、授業です。



(゚∀゚)



学部長の部屋から追い出された後、他の連中は「お気の毒にwww」みたいな顔してやがった。

でも、この罰ゲームはある意味、待ちに待った機会。
学部長は授業の内容は俺が決めていいと言った。要するに俺がやりたいことが出来る。

だから、これは罰ゲームじゃない。

その後、もう一度HODを訪ねて、授業のアウトラインを説明して、簡単にOKをもらった。


''Japanese talks on Sri Lanka, haha''


笑っていられるのも今のうち。
俺の授業はスリランカの紛争解決をやる。
日本人の俺はこの学部で一番スリランカに近いと思ってる。いくらタミル人相手だからって、俺にいろんな意味で勝てるとは思えない。
ネタは揃ってる。
ぶっちゃけ、今すぐにやれと言われても出来る。

俺に近い連中は俺のことを知ってる。
HODを含めた俺を知らない連中は、俺がスリランカについて知ってるとは思ってない。

去年、俺がセミナーをやった時は、上からの指示で政権交代したときの総選挙だった。
別に特別取り上げたいトピックでもなかった。それから、機会があれば、スリランカでやりたいと思ってた。民主党は知らないけど、LTTEは知ってるから。


外から人を呼びたいならどんどん呼べ!!
インド軍でも沿岸警備隊でもうちの連中でも構わない。
せっかくの罰ゲームなんだから、馬鹿デカくやろうよ
ギャフンと言わせてやるから。

そういうことで、雨降って地固まる、怪我の功名、棚からぼた餅・・・
2週間後、たくさんのタミル人を前に、

日本人、スリランカを語る。



キタ――(゚∀゚)――!!