24.9.10

主演デビュー(予定)

人生はどこで何が起きるか分からないから面白いんだけど、ここ数日の間に起きたことは俺の想像を遥かに超えてる。自分の知らないところで色んな動きや思惑があったことなんて全く知らずに俺は生きてきた。

チェンナイのある会社がショートムービーを撮るプロジェクトをスタートさせたのはかなり前のこと。製作側はそのドラマの主役に東洋人(オリエンタルな顔)を据えることを決めた。

(オリエンタルフェイスを探してた理由はマーケットに東南アジアや中国も含めれているからとの事)

プロジェクトは順調に進み、スポンサーが見つかって予算は確保され、すでにスタッフも揃い、スクリプトは完成したにも関わらず、一番重要な主役が最後まで決まっていなかった。この状況でキャスティングチームはチェンナイ中の芸能プロダクションにコンタクトし、その役に相応しい人間を探したという。しかし、チェンナイでカメラ映えする華のあるオリエンタルフェイスを見つけることは非常に難しく、スカウトがうちの大学にまで手を伸ばしだしたのは本当につい最近のこと。

まずスカウトは大学構内でリサーチを始め、
聞き込みを行う中で誰かがスカウトにこういう情報を伝えたらしい。


「この大学に日本人がいる。わたしは連絡先とか詳しく知らないけど、きっと政治学部学部長のDr.Manivannanならその日本人のことよく知ってるわ・・・」


この情報を元にスカウトは政治学部へ向った。

去年、俺はManivannanの授業を取ってたし、個人的にプライベートでも仲良くしてるので俺がどんな人間かを説明する人間としてはベストだったと思う。そして、Manivannanは俺に関して知ってる限りの情報をスカウトに教え、その中には俺の携帯番号も含まれていた。


そして、俺の携帯が鳴った。


「この番号ってSHINの携帯?」
「演技とか興味ない?」
「あなたのこと、少し調べたわ」
「今度、オーディションがあるんだけど出てみない?」


これが生まれて初めてもらったスカウトの電話。


バンコクで盗撮されたことはあるけど、東京に長い間住んでても日本の腐ったスカウトは俺に目もくれなかった。日本人はわかってないね、俺が磨けば輝くダイヤモンドだっていうことを・・・笑 だから、インド人スカウトが俺に白羽の矢を立てたのは至極当然な話で、その点はスバラシイ( ^ω^)

そして、今日がそのオーディションの日だった。

場所はチェンナイのIT総本山であるTidel Parkで、その中にあるオフィスに通された。そのオフィス内の会議室にはすでにカメラが設置されて、上層部のエライさんたちが俺を待っていた。しかも俺が入室した瞬間からハンディも回されていた。オーディションの内容はカメラの前で渡された台本を読むこと、指示に従って動きを付けること。そこで与えられるのは台詞のみで、動きは完全に自由・・・。カメラの前で演技したことない俺にとって、アドリブ要求は無茶振りが過ぎるねorz


数テイク試し、オーディションはこれで終了の空気の中でエライさんの一人が言った。

「ズームのワンショットでカメラ映えするかどうか見てたけどイケルね。台詞回しは練習とリハーサルを重ねればよくなるだろう。君が主役だ!」



ヒャヒャヒャ (゚∀゚)

ついに俺もここまで来たねwww

演技の経験ゼロなのに、インドでスカウトされて主役を演じることになってしまったよ
てか、ほら、やっぱり俺ってカッコイイんじゃん???
自分ではそう思ってたけど、やっと他人が認めてくれた。
そういえば俺がやるのはバイク好きな大学生役だってさwww

改めて人生はどこで何が起きるか分からないから面白い。自分が俳優サンになるとは思ってもみなかったし、今後テレビに出ることはあったとしても、演技者としてその機会を得ることはまず有り得ない。それなのに、インドでスカウトされて、いきなりショートムービーの主役だもんね。いままでいろんな事やってきたから、無駄に経験値とかスキルばっかり高くなっちゃったんだけど、ここに来て俺の肩書きに新たなネタが増える。


『インドで俳優デビュー』


日本人でこのネタ持ってる奴はそういねぇだろ?
見る側から突然演じる側にポジションチェンジだもんね。

でも、どうしよう・・・
これでオファーがバンバン来るようになっちゃったらwww
タミル女子にキャーキャー言われて、普通に大学とか行けなくなったら困っちゃうねwww
それに「まるで織田裕二だね」なんて言われたら一生調子に乗ってしまうよ

やっぱり俺は特別な星の下に生まれた人間だった


( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \


19.9.10

REUNITEへの期待

金曜日、ちょっとだけ興奮した。
待ち望んでたことが本当に起きたと思った・・・ 実際は違ったけど。

大学から戻ってメールを開き、そこで迷惑メールに振り分けられてたメールを拾ってきた。そのメールにはある事件の速報を伝えるアドレスが貼り付けられていた。

そのニュースとはこちら→
(The Hindu)

スリランカのバティカロア県内の警察署での大規模な爆発、死傷者多数を伝えていた。

速報メールをくれた人はきっと俺と同じ事態を想像したから、
メールに一言付け加えてくれたんだと思う。

「(この事件を)どう見るよ?」

この爆発は報道されたように本当に単なる事故か、
それとも裏にもっと複雑な意図が絡んだ事件か、
その場では情報が少なすぎて結論が出せなかった。


実際、24時間以上経ってから被害状況の修正や爆発の実態が明らかになってきた。
いまのところ、ダイナマイトと一緒に保管された起爆装置の誤差が原因とされた。


・・・ちぇ 面白くない

ヽ(`Д´)ノ


最初の報道を見ていろいろ興奮したのは
並べられたキーワードに魅せられたから。


大規模爆発、バティカロア、警察署、一般市民、ダイナマイト、中国人、トラック


これだけあるとイヤでも期待するじゃん、


LTTEの復活


ドラマチックで自爆テロ集団の名前に相応しい復活劇


軍内の動き、国防の動き、グラウンドレベルの反応は
LTTEリターンズの期待を完全に打ち消してくれるものだった。
せっかくあらゆるコネを使って情報収集したのに
俺との明らかなテンションの差にへこんだ。


金曜日、Sirウッタムとノルウェーが仲介した2002年の和平交渉についての話をした時、その口ではっきりと言っていた。

「LTTEは必ずReuniteする」

「その時期はまだ誰も分からない。しかし、必ず起きる」


俺もそう思ってる。

でも、それは今ではないだけ


Reuniteの場所はスリランカ国内でも、カナダやヨーロッパでもなく、
それは間違いなくここタミルナドゥ

俺が住んでる土地で遠くない将来、
LTTEの復活劇が見れることはずなんだ


その時、今回以上に興奮すると思う。
もしかしたら現場行っちゃうかもwww

18.9.10

マスター後の進路について

生まれつき俺の世の中を見下した性格・・・
結局は俺の思ったようにすべてうまくいくし、世の中に自分を合わせるのではなく、世の中が勝手に俺仕様になっていくと思ってる。良く言えば暢気、悪く言えば想像力を欠いたどアホ

この性格、考えが吉と出るか凶と出るか。

マスター2年にもなると、修論のことも忘れて周りはこれからの道を口にしはじめる。
ある奴はこのままM.Phil・PhDに進むと言ってみたり、
(まだ勉強したいの?)
またある奴は中央政府(特に国防省)や地方行政機関のポジションを狙ってると言い出す。
(アーミーじゃなくて国防省に入りたいってのがステキ★)

なかにはリチャードみたいに漁師になりたがる意味不明な連中もいるけどwww

てか、漁師に学歴って必要か?
それにタミルナドゥで漁師になると、
SLN(スリランカ海軍)に攻撃されて死ぬ可能性もあるから危ない。

・・・死ぬなよ、リチャード (´Д⊂ヽ


そして、わたくし
「俺はねっ!俺はねっ!」って夢でも語ってやろうとしたら、
周りが勝手に遮る。俺に喋らせてくれない。

「どうせSHINはスリランカに戻んだよ」

・・・

・・・ (`皿´)


どうせって言うんじゃない。
どうせ戻るんだろうけど・・・ 爆

でも、どうやって戻ろうか?

日本の新聞とかニュース見てると新卒の内定が悪いらしい。
みなさん、職を求めて悲惨なことになってるようです。
もしマスター後に日本帰って、就職活動でもしたら
俺もこんな人生の末期みたいな顔しなくちゃいけないのかしら?
大学中退でマスター卒の鼻くそスリランカ野郎の新卒か既卒の取り扱いもよく分からんからね。

26の年だから、
そういう経験のひとつやふたつくらいあってもいいのに、
今まで機会がなかったから知らない。

俺は社会の厳しさが分からない。


でも、チャイをすすりながらVasuが言った
「UNに入ればいいだろ?」

アホみたいな政府相手に仕事をするUN機関で働くスタッフはアホではなれない。
いいじゃん、スーパーサイヤ人なっちゃえよと唆されて簡単になれたら苦労しないんだ。
残念ながら、そもそも俺は悟天みたいな天才じゃない。
俺はむしろベジータだから(誇)

でも、Vasuがアホみたく簡単にUNに入っちゃえよと唆すので、
人生をナメきってる俺は国連のスタッフとしてスリランカに戻ることを決めました。
就職内定率とか新卒とか面倒なのはこの際シカトwww

名前的にはUNHCRがカッコイイよ

止めても無駄だよ、さっき決めちゃったもんね (^ω^)


てか、いままでやりたいことはずっと考えてきたけど、
俺の就職口を真剣に考えたことはなかったかも。

前の会社に戻るってのも、
みんな規定路線で考えてるようだけど、
俺と社長だけは当事者なのにぶっちゃけどうでもいいと思ってるwww


とりあえず、

内定を取るのに苦労してる大学生を横目で笑いながら一気に全員ぶち抜いてチャラチャラしたUNスタッフになって、世の中から反感を買いながらも、そいつらをアゴで使えるような、そんな他人の家を土足で踏み込むような人間になりたい。



ウカレタ星の下に生まれたとしても、
我ながらどうしようもねぇなwww

ひゃひゃひゃ


16.9.10

受難

学部のみなさんが明日またOTAに行くそうで、
いつものことながらインド軍関連施設は外国人の出入り禁止・・・
わたくしは人がOTAで勉強してる間、家でウダウダさせていただきます。
外人お断りは初めてのことじゃないから、
もう教授陣から「明日は休み」の言葉すら掛けられなくなった。
その代わりにHOD(学部長)が無言で俺に近づいて来て、
目が合った瞬間、俺の頬をペロっと触って去って行った。
こちらは申し訳ないというサインと受け止めることにしました。


ペロ・・・(;゚Д゚)


ペロで終わってよかったのかもしれない。
逆にペロペロされても困るし ( ゚Д゚)

要するに触りたくなるほど●●ということです。
横のツイッターで何日前かにつぶやいたけど、最近痴漢がやたら多い。
ほとんど毎日誰かに触られてる、チ●コを。
バスに乗れば、つり革を掴んでると後から乗ってきたオッサンがつり革を掴んでる俺の手首を掴んでくれます。

「オイ・・・」

「いやいや、チュルチュルだったから(´∀`*)ウフフ ナイス!ナイス!」

そこで手を離したかと思うと、すかさずその手は下へ・・・
勝手にツカマリ棒にしないでくれますか? 怒

こんなことが最近本当に多い。
それも違うオッサンが入れ替わり立ち代わりでほとんど休みなし。
これだから南アジアの男は嫌いなんだ。

ここらへんの連中は初めてが男だっていう割合が高い。
閉鎖的な社会でオンナとの接触はタブーとする考えを持った奴の割合もまだ高い。
そういう歪んだ感覚がいまだに氾濫してる結果、
俺のところにシワ寄せがくる羽目になる。

痴漢される確率はスリランカにいた時とは比べものにならないんだ。

俺がタミル人オンナよりカワイイのは知ってるけどさ

これ以上エスカレートしたら、シャレにならんよ。
レイプされて俺のはガッバガバ・・・orz


もし俺が日本に帰ったとき、
違和感を感じたとしてもいつものように接してねwww


4.9.10

Born Into Brothels

邦題:未来を写した子どもたち (2004)


インド・カルカッタの売春窟に生まれついた子供たち。彼らは外の世界を知らず、夢を持つことも許されない。だがある日、子供たちはカメラと出会ったことで、自分たちに無限の未来と希望があることを知る――。ニューヨークで活動する写真家、ザナ・ブリスキーが、売春婦の取材のためこの地を訪れたとき、そこで暮らす子供たちの悲惨な運命を目の当たりにし、衝撃を受ける。そして彼女は、子供たちをここから救い出したいという思いから、写真教室を開く。そこでは、インスタントカメラを使って、子供たちに写真のいろはを教えた。後に、子供たちの撮った写真は高く評価され、ニューヨークで写真展を開催するまでに。だが、子供たちを生まれ育った境遇から抜け出させることは容易ではなかった…。映像作家、ロス・カウフマンがザナの活動を映像に収めたドキュメンタリー。第77回アカデミー賞の最優秀ドキュメンタリー賞受賞作品(Cinema Cafe)


祝日明けの金曜日、しかも朝から雨が降ってた。こういう日は気分が乗らないので大学はサボり。きっといつものように誰も大学には来ないと思いきや、俺以外全員集合とのこと。講師も俺に目くじら立てたところで、ASHが「SHINは具合が悪いらしい」と報告・・・ ナイスフォローすぎるwww

授業をサボって俺はドキュメント映画を観てた。
それがBorn Into Brothels

詳しい内容とかは勝手にググってね。あらすじから感想・批評まで山ほどヒットするから。

この映画は一般的に目を背けたくなるような描写も含まれ、そのお陰でR指定までされてる作品。舞台はインド、コルカタの売春街。観終わってから他人様の批評なんか眺めてると、辛い画を辛いままに捉えて、中には「助けたい」など聖人君子みたいな台詞を吐くような文章もあった。貧乏、不潔、汚い、雑多、カオス・・・ この表現はコルカタに限らずインドならどこでも当てはまる言葉だと思うんだ。もちろんチェンナイも例外じゃない。世界の大部分はインドの状況にむしろ近いし、東京、ロンドン、NYの環境が特殊なだけ。特殊な場所に住んでる連中が作って見てるから変な感情が生まれる。

貧乏人ばっかりの汚くて不衛生な環境に1年以上自分自身の身を置いてみれば、
涙はおろか何も感じなくなる。


で?っていう・・・


ぶっちゃけ、貧困地帯、紛争地帯、難民キャンプでの経験から、もっとスゴイ最悪を期待した。あたかもカメラが潜入したのが奇跡であるような、人が人でなくなってるような、俺がまだ見たことないようなもっともっとヤバい状況を想像した。でも、実際はただの貧困層が群がる売春ストリートでの断片的な記録。もちろん、日本で見れる光景じゃないし、ショッキングなのかと言えばそうなのかもしれないけど、でも俺には画面の向こう側と同じ世界・環境にいるわけで今更可哀想とかいう感情も起きない。俺の部屋は何でも揃うリッチかもしれないけど、一歩外に出れば勝手にベランダで昼寝してるジャンキーを蹴っ飛ばして道を空けるのは俺の現実。

人間には免疫ってのがあって、最悪も時間が経てば慣れてくる。
体が理解して、その次に頭もちゃんと理解してくる。

だから、救いの手を差し伸べようとするイギリス人女性を見てて、やけに滑稽に思えた。この人がやってきたことは素晴らしいと思うけど、その行動心理の表も裏も読めるからこそ余計に突き放したくなる。
外の人間がちょっと同じ地域に住んだからって変化を起こせるほど貧困からの脱却は簡単じゃない。

ボランティア万歳!NGO万歳!
ODA万歳!国連万歳!
24時間テレビ万歳!コンビニ募金万歳!

ベジータさんはフリーザの強さに対して、自分の力では到底及ばないことで涙したという。それと同じ。貧困の問題はフリーザで援助関係者の力はベジータと同じで全く歯が立たない。

残念だけどMDGsも数字だけ見れば改善されてきたとしても、
それはスカウターのミスです。

人間が存在する限り、Born Into Brothelsみたいなドキュメンタリーはこれからもずっと作られる。

要するに貧困はなくならない。
学者が半世紀以上考えても答えはまだ出てないんだ。
貧乏人はいつまでたっても貧乏人のままなんだ。

人には運命がある。
その運命を肯定するために宗教は出来たんだろ?
何億人もの人間の運命を変えられるほど人間は賢くない
だから、どっかで開き直るのも必要なんだ。

俺の周りにいる奴は俺がなんとかする。
俺との関わりを持った奴はラッキーで、その他は誰かが拾ってくれるのを待つしかない。
運が悪い奴は野垂れ死ぬ。

すべての援助関係者はこういう考えで動くべきなんだ。


俺がZanaと同じように見られてると思うとカッコ悪すぎて死にたくなるね。