「俺の命でよければ5万でくれてやる」
…そう思わせる夜だった。
人との出会いは63億分の1の確率。だから、人と人が人生のあるポイントでクロスするのは本当に奇跡に近い。
日本にいるとそのクリアな現実が滲んで見える。もったいないことにやっと気づいた。
最初のクロスはアクシデント、偶然。
2度目のクロスは神様の迷い。
3度目は偶然の必然性。
4度目で最後の審判。
5度以上クロスしたなら、それを奇跡と呼んでいい。
だから、俺の浦和での出会いは奇跡なんだ。社長、部長の下で働けるチャンスは千載一遇であって、今日まで63億の何百億倍の確率を潰さずにここまできた。
すでに2人に一度繋ぎとめられた命の価値はゼロ。2人はその命に今度は5万を賭けるという。
この命は5万の価値。
奇跡の継続、次にどこでクロスするかも分からない。7月1日にインドにいる人間と7月1日にネパールから帰る人間のクロスポイントは将来に引き伸ばされた。
5万のままなら、今日で今生の別れ。
残念ながら俺にはこれで終わらせる気がサラサラ無いんだ。俺は2年で100倍にしてみせる。
このポイントのズレ、そのタイミングもまさに奇跡的。そして俺には最高の励ましだ。
2人の望む結果以上のものが俺の俺に対する期待。
それが見えたらそれは500万の命。
生き永らえるしかない。
2年後、500万では安いと思えるようになっていて欲しい。
返信削除そう願っています。